常日頃、旅先で出会う“かわいい”を探しているはあちゅうさん。
前回の箱根の旅のあと、箱根らしい“かわいい”について、あることを思ったそうです。
「自然がいっぱいで、古くから栄えた街ならではの良さがあるのが箱根の魅力。
だから自然と調和していたり、レトロな雰囲気が残っていることこそが
箱根ならではの“かわいい”なんじゃないかなと感じました」
人気ブロガー/作家のはあちゅうさんと巡る箱根の旅第2弾は、
そんな箱根らしい“かわいい”を求めて、カフェを巡ります。
国内外からたくさんの人が訪れる箱根には、散策の合間に立ち寄れるカフェがたくさん。
おいしい時間を過ごしながら、箱根の“かわいい”を味わってしまいましょう。
>>第1弾はこちらから<<
まずは、箱根湯本の駅の周辺を散策。駅前のメインストリートにはおみやげ屋さんや飲食店がにぎやかに並びます。
「このあたりには、昔ながらのお店はもちろん、古い建物を再利用した飲食店とか、レトロな感じのお店が多い印象ですね。レトロかわいいものが見つかりそう」
はあちゅうさんが選んだのは、箱根湯本の駅からすぐなのに、ひっそりとして隠れ家のような雰囲気のカフェ「ティムニー」。早川沿いの小道に面したドアを開けると、落ち着いたウッディな空間の中に、コーヒーのいい香りが漂います。「箱根ブレンド」は、有名コーヒー専門店に依頼したオリジナルブレンド。マイルドながらこくのある味わいは、自家製のチーズケーキと相性抜群です。
「ここのチーズケーキは、レモネードに使ったレモンの輪切りがのっていてルックスがかわいいです。食べてみるとレモンの風味がきいていて後味さっぱり。ペロッと食べられますね」
店内は、カウンターがメインの1階とソファ席の2階からなる2フロア構成。鉄の螺旋階段を昇って2階に上がると、レトロモダンなデザインの家具に窓からの光が心地よくそそぎます。
「ずっと昔からあるような、誰かの家に来たような落ち着く雰囲気。本を読んだり考えごとをしたり、リラックスして何時間でも過ごせそうです」
“レトロかわいい”には、時間が経つのを忘れさせてくれる癒し効果があるようです。
上/「自家製チーズケーキ(ドリンクセット)」864円。上に乗った自家製レモンスライスは、思わず写真を撮りたくなるかわいさ。
下/2階席の窓側に座れば、早川を眺めながらゆったりとしたティータイムを楽しむことができる。
箱根登山鉄道の宮ノ下駅から見える「ナラヤカフェ」。古い木造の建物の雰囲気を活かしながら、1階と2階を吹き抜けにした店内は、広々として開放的。大きな窓からは山々が見渡せて、何とも気持ちの良い時間が過ごせます。
「坂の途中にあるから、1階からも2階からも出入りができるんですね。なんだか屋内と屋外の境界線があいまいな感じで、不思議な空間です」
と、感想を述べたところで、さあ、オーダーです。
「ここには気になっているスイーツがあるんです」
というはあちゅうさんが1階のカウンターでオーダーしたのは、小さなひょうたん型のもなか「ならやん」でした。もなかの皮とあんが別々に用意されてくるので、自分であんを詰めて食べます。
「うん、期待通り!こうやって小さなもなかに自分であんを詰めるのも、おままごとみたいでかわいいですね」
あまりにかわいくて食べるのが惜しいけれど、せっかくなのでパクリとかじれば、もなかのパリッとした香ばしさの後に、あんの甘さが口に広がります。
「窓から見える箱根の自然、空間の雰囲気、そしてこのお菓子の3つが調和しているからか、かわいいものに出会えたことと箱根にいるんだなあということの2つを実感できました」
上/箱根登山鉄道の宮ノ下駅からすぐの日本家屋をリノベーション。テラス席には足湯スペースがあり、ギャラリーも併設。
下/ひょうたんをモチーフにしたオリジナルもなか「ならやんセット(抹茶付き)」650円。中に詰めるあんこは、こしあん・ごまあん・うぐいすあん・季節あん(写真は、栗あん)から選べる。
古くからバスの待合室として箱根の人々に親しまれてきた建物を改装し、あずきとコーヒーを味わう甘味カフェとして「カフェ・ド・モトナミ」に生まれ変わったのは、約10年前のこと。20世紀初頭のモダン建築の雰囲気を活かしたクラシックな外観に、オーナーの趣味である現代アートで飾られた店内は、まるでギャラリーのよう。
「店内のあちこちに飾られた絵画やレトロ雑貨など、好奇心をかき立てられるものだらけですが、文字やイラストがカラフルな手描きメニューもすごくかわいい。そして、『デジャヴの風』とか『甘えんぼう』『宮ノ下小町』とか、気になるメニューがたくさん。どれにしようかな……」
と迷いながら、はあちゅうさんが選んだのは「カフェ・ド・モトナミ」流のクリームあんみつ「甘えんぼう」。
「このカラフルな寒天の色合いが好きです。寒天ののどごしと黒蜜の甘さの組み合わせは、懐かしさを感じます」
そしてもう1品「宮ノ下小町」(トップ画像/800円)も堪能しました。こちらはソフトクリームにあんこやフルーツ、グラノーラなどをトッピングしたパフェです。
「こっちはお団子がトッピングされているんですね。どれも見た目がすごくかわいい」
とはあちゅうさんが言うくらいにかわいくてオリジナリティあふれるスイーツの数々に、はあちゅうさんも
「全部食べてみたい」
と思わず虜になってしまったようです。
「スイーツって、味はもちろんですけど、見た目のかわいさが食べたくなるかどうかに影響しますよね。『カフェ・ド・モトナミ』のスイーツは見た瞬間に『かわいい! 食べたい!』と思います。友達とゆっくりおしゃべりしながら、いろんなメニューを試してみたいですね」
上/箱根のあじさいのような色合いの寒天が美しい「甘えんぼう」720円。寒天の下には、甜菜糖と沖縄の黒糖で炊き上げた自慢のあずきが隠れている。
下/モダン建築と現代アートがほどよく調和した店内は、不思議と落ち着く。
はあちゅう’s チェック!
自然や古いものとの調和した“かわいい”は箱根ならでは。
箱根らしい“かわいい”を探して、カフェを旅した今回。
その佇まいが豊かな自然と調和していたり、
歴史を活かした建物だったり、箱根にしかないかわいいに出会えました。
選ぶのに困るくらいたくさん写真も撮れたから、大満足。
次回は、「おみやげにしたくなる“かわいい”」を探してみようと思います。
ブロガー・作家。1986年生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。在学中にブログを使って、「クリスマスまでに彼氏をつくる」「世界一周をタダでする」などのプロジェクトを行い、カリスマ女子大生ブロガーとして活躍。電通、トレンダーズを経てフリーに。「ネット時代の作家のかたちをつくる」ことを目標に、オンラインサロンや月額課金コンテンツ「月刊はあちゅう」の運営など、表現の場所を広げている。近著に「半径5メートルの野望」(講談社)、「かわいくおごられて気持ちよくおごる方法」(幻冬舎)、「とにかくウツなOLの、人生を変える1か月」(角川書店)など。
ツイッター:@ha_chu
ブログ:http://lineblog.me/ha_chu/
【NEW SPOT INFORMATION】 来春誕生する、箱根の新名所
居心地のよい宿は、女子旅に欠かせないもの。こだわり派の女子におすすめしたいのが2017年4月20日にオープン予定の「箱根小涌園 天悠」。箱根の“自然”と“和”のおもてなしをコンセプトにした宿で、非日常感を味わうことができます。絶景の大浴場露天風呂や各部屋に設置されたかけ流し温泉の露天風呂など温泉地ならではのしつらえのほか、スパも併設。ロケーションを生かしたアクティビティなど、ここでしかできない体験ができるのも魅力です。
箱根小涌園 天悠
住所 神奈川県足柄下郡箱根町二ノ平1297
開業 2017年4月20日
http://www.ten-yu.com/
※料金はすべて消費税込の金額です
※すべての施設の情報は2016年11月30日時点のものです