箱根のお正月の風物詩といえば駅伝。毎年、たくさんのファンが観戦にやってきます。
「駅伝で振る舞われるというシチューパンが気になっていて、今回ぜひ食べてみたいと思っていたんです!」
というはあちゅうさんがやってきたのは、宮ノ下から芦ノ湖方面に登ったところにある「渡邉ベーカリー」。こちらは、1891年創業の老舗で、こじんまりとした店内にはバラエティ豊かなパンが並び、お客さんもひっきりなしに出入りします。店内にはイートインスペースもあり、名物「温泉シチューパン(621円)」を食べているお客さんの姿も。
「器になっているフランスパンの丸いフォルムがかわいいですよね。そしてシチューの味が本格的。お肉や野菜がゴロゴロたっぷり入っていておいしい! これを寒い冬にいただけたらうれしいですね」
駅伝の時に温泉シチューパンをふるまい始めたのは今から20年くらい前とのこと。しかも、今年の駅伝では1000個以上を無料で配ったというお話に、「さすが箱根の老舗ですね!」と、はあちゅうさんもうなります。
さて、そんな老舗ベーカリーでは、オリジナリティあふれるパンをおみやげに選びました。
「個性的なメニューが多いと聞いてきたので期待してたんですが、本当に種類が豊富で選ぶのも楽しいです。ほかには絶対ない、ここならではの組み合わせにときめきます。これは家族へのおみやげかな。食卓を囲んでいろんな種類のパンを分け合って食べれば、会話が弾みそうです」
上/駅伝観戦の定番ともいえる「温泉シチューパン」はドリンクとセットで982円。※シチューパンはテイクアウト不可。
下/はあちゅうさんが厳選したおみやげはこの3つ。(左上から時計回りに)梅干しが種ごと入っている「梅あんぱん」259円、「マシュマロ風チョコドーナツ」259円、梅干しの蜜入りの甘酸っぱいカレーで作った「梅の雫カレーパン」205円)。
箱根湯本駅前商店街から1本裏道に入った静かな一角にある和雑貨の店「季節の雑貨 折折」。こちらは、散策中にはあちゅうさんのアンテナが反応したお店です。
「店の前を通りがかった時にちらりと見えた色とりどりの和柄に心を惹かれて、何かかわいいものがありそう!? と思ったんです。普段、自分へのおみやげとして買うことが多いのが、雑貨や文房具など、実用的なアイテム。そういう自分へのおみやげになりそうなものが見つけられるんじゃないかな、っていう気がしました」
店内に並ぶのはオーナーが日本全国から集めた、和をモチーフにした雑貨。箱根の自然を楽しんでいるお客さんに、店内でも四季を感じてもらえるようにと、その季節を表現した柄のアイテムがディスプレイされています。
「手ぬぐいや風呂敷はもちろん、和柄のポーチやトートバッグなど、和×洋のセンスの雑貨がステキ。楽しく長く使えそうなアイテムがたくさんあってどれを買おうか迷いますね」
箱根らしいアイテムといえば、オリジナル柄の手ぬぐい(864円)やミニ風呂敷(540円)、そして富士山柄、温泉まんじゅう柄、かまぼこ柄の3種のミニ風呂敷の生地を使ったリバーシブル巾着も人気です。
「普段、手ぬぐいはあまり使わないのですが、箱根らしい温泉まんじゅうの柄の手ぬぐいがあまりにもかわいくて、使いこなしてみたい! と思いました」
上/「どれもかわいい!」と迷いながらおみやげをセレクト。(左上から時計回りに)「おじゃみ(ひよこのお手玉)」648円、「ミニ風呂敷」各540円、「懐紙」432円。
下/店内には、所狭しとさまざまな雑貨がラインナップ。手に持った「キーホルダー」1620円、「ガマ口」1404円。
「箱根について調べていると、必ずといっていいほど紹介されているのが『湯もち』。長く愛されている箱根の定番のお菓子なんだなぁ……と興味がわいて、今回ぜひおみやげに買って帰りたいと思っていました」
と、はあちゅうさんが足を運んだのが、箱根湯本の駅前商店街の奥の方にある和菓子店「湯もち本舗 ちもと」。昭和初期に建てられたレトロな雰囲気の擬洋風建築に、先代から変わらぬ白のれんの趣きある店構え。シニアの団体から若いカップルまで、幅広い世代の観光客が入れ替わり立ち替わり来店します。お目あての「湯もち(1個216円)」は、白玉粉を使った餅に刻んだ羊羹を混ぜたやわらかな餅菓子。ほんのりとゆずの香りが漂います。
「餅の白に、切った羊羹の四角い黒が浮かび上がって模様になっているルックスもかわいいんですが、お店の包装紙も、昔ながらの媚びないかわいさがあってステキです」
多くのファンを惹きつけているのは、そういった“ちもとらしさ”。お菓子の製法はもちろん、お店の佇まいも雰囲気も、受け継いだものを大切に守っていることが伝わってきます。そんな箱根らしい、かわいくておいしいおみやげは、いったい誰に贈りたいんでしょうか?
「美味しいもの好きの友人なら誰でも喜んでくれると思うのですが、特に和菓子ツウのお友達に『これ知ってる?』という感じで渡したいですね」
上/「湯もち」は竹の皮を使った包装や、箱の佇まいまでも凛とした姿が印象的。すべてにこだわりが詰まった存在感で、まさにおみやげにぴったり。
下/昔ながらのレトロな雰囲気な店内は、どこか落ち着く空間。店内には寄木細工などのおみやげ品も。
はあちゅう’s voice
箱根は、自分が探し当てたという発掘感のある場所。
季節によって表情を変える自然に囲まれた、
昔ながらの温泉街・箱根には、たくさんのかわいいものがありました。
「思ったよりもかわいいものがたくさんあって、
箱根の奥深さを再確認しながら旅しました。
そして箱根は思っていたより広かったです。
箱根湯本、宮ノ下、仙石原……と移動していくと
風景や雰囲気がまるっきり変わるのが楽しいですし、
かわいいものを見つけた時に
自分が探し当てたという『発掘感』が強いような気がします。
ガイドブックを頼るより、直感を大切にしていろいろ回ってみながら、
気になる場所にどんどん寄ってみると、
自分だけの、箱根の中のかわいいが見つけられるんじゃないかな」
ブロガー・作家。1986年生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。在学中にブログを使って、「クリスマスまでに彼氏をつくる」「世界一周をタダでする」などのプロジェクトを行い、カリスマ女子大生ブロガーとして活躍。電通、トレンダーズを経てフリーに。「ネット時代の作家のかたちをつくる」ことを目標に、オンラインサロンや月額課金コンテンツ「月刊はあちゅう」の運営など、表現の場所を広げている。近著に「半径5メートルの野望」(講談社)、「かわいくおごられて気持ちよくおごる方法」(幻冬舎)、「とにかくウツなOLの、人生を変える1か月」(角川書店)など。
ツイッター:@ha_chu
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「可愛い旅」情報収集アカウント:https://www.instagram.com/kawaii.trip/
【NEW SPOT INFORMATION】 来春誕生する、箱根の新名所
居心地のよい宿は、女子旅に欠かせないもの。こだわり派の女子におすすめしたいのが2017年4月20日にオープン予定の「箱根小涌園 天悠」。箱根の“自然”と“和”のおもてなしをコンセプトにした宿で、非日常感を味わうことができます。絶景の大浴場露天風呂や各部屋に設置されたかけ流し温泉の露天風呂など温泉地ならではのしつらえのほか、スパも併設。ロケーションを生かしたアクティビティなど、ここでしかできない体験ができるのも魅力です。
箱根小涌園 天悠
住所 神奈川県足柄下郡箱根町二ノ平1297
開業 2017年4月20日
http://www.ten-yu.com/
※料金はすべて消費税込の金額です
※すべての施設の情報は2016年12月28日時点のものです